ExcelやPowerPointで作成した図を高画質で保存する方法
ExcelとPowerPointで作成したグラフや図をパッと出力したい場合には、右クリックで「図として保存」だけでよいが、
論文投稿用や大判印刷用には高解像度のものが要求される。
今回は750 dpi以上の図を作成する方法を記述する。
必要な手順は2つ。
1.PowerPointの画像出力に関する設定を変更する
PowerPointでエクスポートする際の解像度の設定を変更しておくと、Excelのグラフを高画質で出力したい場合にも、PowerPoint経由で手軽にできるようになる。
しかしデフォルトのままだと96 dpi(ドット/インチ)でエクスポートされてしまい、750 dpiとは程遠い画質に…。
そこでシステム レジストリを編集する。
① 「ファイル名を指定して実行」ウィンドウを、Cortanaに聞くか、「スタート」+「r」で開く。
② 「名前」にregeditと入力し、「OK」。
③ 「レジストリ エディター」ウィンドウが開いたら、バージョンに応じて以下のサブキーを探す。
・ PowerPoint 2016
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\PowerPoint\Options
・ PowerPoint 2013
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\15.0\PowerPoint\Options
・ PowerPoint 2010
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\14.0\PowerPoint\Options
・ PowerPoint 2007
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\12.0\PowerPoint\Options
・ PowerPoint 2003
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\11.0\PowerPoint\Options
④ 右側ボックスで右クリックし、「新規」→「DWORD(32ビット)値」をクリック。
このとき、「QWORD(64ビット)値」と間違えないように注意。
⑤ 名前を「ExportBitmapResolution」に変更する。
⑥ 「ExportBitmapResolution」を右クリックし、「修正」で「DWORD(32ビット)値の編集」ウィンドウを開く。
⑦ 値のデータを0→750 に変更。10進数にチェックを入れて「OK」。
今回は750 としているが、設定したいdpi値を記入すれば良い。
⑧ 「ファイル」メニューで、「レジストリ エディターの終了」 をクリック。
これでシステム レジストリの編集は完了!
2.「ファイル」→「名前をつけて保存」で画像を出力する
レジストリの編集によって、右クリック「図として保存」で出力される図が高画質になったわけではない。これは96 dpiのまま。
「ファイル」メニューの「名前をつけて保存」で図を出力すれば、高画質となる。具体的な手順は以下の通り。
① 「ファイル」メニューの「名前をつけて保存」を選択。
② 拡張子を「PowerPoint プレゼンテーション (*.pptx)」ではなく、出力したい拡張子(例えば .jpg)に変更。
③ 「その他のオプション」→「ツール」→「図の圧縮」→「高品質」にチェックし「OK」。
④ 「保存」→「このスライドのみ」。
で完了。出力された画像を選択し右クリック「プロパティ」→「詳細」欄で、96 dpiではなく750 dpiと記載されていれば成功!
この方法はスライドを図として保存しているので、そのままのスライドサイズだとExcelのグラフを出力したい場合等には余白が多くなってしまうだろう。
余白を調整したい場合には、「デザイン」メニューから「スライドのサイズ」を選択し、「ユーザー設定のスライドのサイズ」で幅と高さを設定すればよい。